ゲーミングPCを探していると、どのショップにも「BTO」の文字が出てきます。
BTOゲーミングPCとは、注文を受けてから組み立てるゲーム用のパソコンのことです。
完成品や自作との違い、注文するときに選ぶところ、届いてから確かめることを順番に紹介します。
BTOゲーミングPCは注文を受けてから組み立てるゲーム用パソコン
BTOはBuild To Orderの略で、日本語では「受注生産」という意味です。
ショップが用意したベースの構成から、CPUやメモリ、SSDなどを選んで注文します。
注文が入ってから工場でパーツを組み立て、動作を確かめてから出荷されます。
ゲーミングPCの場合は、ゲームの映像を描くグラフィックボードが入っているのが普通のパソコンとの違いです。
使い方は、家電量販店で売っている普通のパソコンと変わりません。
電源を入れればWindowsが立ち上がり、そのままSteamなどからゲームを入れて遊べます。
完成品や自作と比べて違うのは保証と選べる範囲
BTOは、完成品の保証と自作の選べる自由さの中間にある買い方です。
パソコンの買い方は、大きく分けて次の3つがあります。
| 比べるところ | BTO | 完成品 | 自作 |
|---|---|---|---|
| パーツを選べるか | 決められた中から選べる | 選べない | すべて自分で選ぶ |
| 組み立て | ショップが組む | 組み立て済み | 自分で組む |
| パーツの相性の問題 | ショップが確かめる | メーカーが確かめる | 自分で調べる |
| 保証 | パソコン全体に付く | パソコン全体に付く | パーツごと |
| 届くまで | 最短当日から数週間 | 店頭ならすぐ | パーツがそろい次第 |
家電量販店に並ぶ完成品は、宣伝費や使わないソフトの分だけ割高になりやすいです。
BTOはその分を減らせるので、同じ予算で上のクラスのグラフィックボードを選べることが多いです。
自作はさらに自由ですが、パーツの相性が合わなかったときや壊れたときに、自分で原因を探すことになります。
BTOゲーミングPCを選ぶコツ3選
遊ぶゲームから決める、グラフィックボードにお金を回す、メモリとSSDは下限を守る、の3つです。
注文画面には選ぶところが20か所以上並ぶショップもあります。
全部を一つずつ考える必要はありません。次の3つを決めれば、あとは基本の構成のままで大丈夫です。
遊ぶゲームの推奨環境より1段上を選ぶ
まず、遊びたいゲームの公式サイトで「推奨動作環境」を確かめます。
そこに書かれたCPUとグラフィックボードより、1段上のクラスを選んでおきましょう。
ゲームはアップデートで重くなることがあり、ぎりぎりの性能だと数年で設定を下げることになります。
予算はグラフィックボードに多めに回す
ゲーミングPCの値段と、ゲームの動きのなめらかさを一番左右するのはグラフィックボードです。
ただし、CPUが弱すぎるとグラフィックボードの性能を出し切れません。ショップの用途別の目安は次のとおりです。
| 遊び方 | CPUの目安 | グラフィックボードの目安 |
|---|---|---|
| 人気のFPSをフルHDで | Core Ultra 5かRyzen 5 | RTX 5060クラス以上 |
| アクションゲームをWQHDで | Core Ultra 7かRyzen 7 | RTX 5070クラス以上 |
| 重いゲームを4Kで | Core Ultra 9かRyzen 9 | RTX 5080クラス以上 |
迷ったら、CPUはクラスを1つ下げてでもグラフィックボードを上げるほうが、ゲームでは違いが出やすいです。
メモリは16GB以上 SSDは1TB以上にする
メモリは、ゲームだけなら16GBで足ります。
ゲームをしながらボイスチャットや配信もするなら、32GBにしておくと動作が重くなりにくいです。
SSDは1TB以上がおすすめです。最近のゲームは1本で100GBを超えるものがあり、500GBでは数本入れただけでいっぱいになります。
注文前に確かめたいのは納期とパーツのメーカーと保証
注文を確定する前に、届く日、パーツのメーカー名、保証の期間の3つを見ておきましょう。
どれも注文したあとでは変えにくいところです。
届くまで数日から数週間かかることがある
受注生産なので、在庫品のようにすぐには届きません。
最短で当日に出荷するショップもあれば、2週間から3週間かかるショップもあります。
グラフィックボードの在庫が少ない時期は、さらに延びることがあります。使いたい日が決まっている人は、注文画面の出荷予定日を先に見てください。
メモリやSSDのメーカー名が書かれていないことがある
BTOの構成表には「メモリ 16GB」「SSD 1TB」とだけ書かれ、メーカー名が出ていないことがよくあります。
組み立ての時期によって、同じ構成でも違うメーカーのパーツが入ることがあるためです。
どうしても気になるパーツがある人は、メーカーを指定できるショップを選ぶか、注文前に問い合わせてみてください。
保証の延長や初期設定は基本の構成に入っていないことがある
多くのショップで、メーカー保証は1年が標準です。
有料で3年や5年に延ばせるショップもありますが、基本の構成では「なし」になっていることがあります。
落としたり水をこぼしたりした故障は、通常の保証では直してもらえません。心配な人は、物損まで対象になる保証を付けておくと後がラクです。
届いたら初期不良の期間内に4つのことを確かめる
届いた日から1週間ほどのうちに、傷、中身の構成、ゲームでの動き、Windowsの更新の4つを確かめます。
初期不良として交換や修理を受け付ける期間は、到着後1週間から2週間ほどのショップが多いです。
この期間を過ぎると、通常の保証修理の扱いになって時間がかかることがあります。
- 箱から出したら、本体のケースに傷やへこみがないかを見る。
- Windowsの「設定」から「システム」「バージョン情報」を開き、CPUとメモリの容量が注文どおりかを確かめる。
- タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブで、グラフィックボードの名前とSSDの容量を確かめる。
- 遊ぶ予定のゲームを1時間ほど動かし、途中で落ちないか、ファンの音が急に大きくならないかを見る。
最後に、Windows Updateとグラフィックボードのドライバーを最新にしておきましょう。
初めてのゲーミングPCならBTO パーツを選びたいなら自作
初めてゲーミングPCを買う人や、壊れたときに相談できる先がほしい人はBTOが向いています。
パーツ選びから組み立てまで自分でやりたい人や、パソコンの中身に詳しい人は自作のほうが楽しめます。
BTOが向いているのは、次のような人です。
- ゲーミングPCを買うのが初めての人
- パーツの相性を自分で調べる時間がない人
- 壊れたときにパソコンごと修理に出したい人
- 家電量販店の完成品より、同じ予算で性能の高いものがほしい人
カスタマイズで迷ったら、ショップの店頭や電話の購入相談を使うのも一つの手です。
遊びたいゲームの名前を伝えれば、それに合う構成を教えてもらえます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)




