3Dプリンターがあれば、頭の中のアイデアをそのまま形にできます。 模型制作の新しい選択肢として、今かなり注目されています。

模型向けの3Dプリンターを4台、実際に触れた印象をもとに紹介します!
模型づくりに向いた3Dプリンターの探し方
模型を作るための3Dプリンター選びでは、造形方式の違いを知っておくことが大前提になります。 大きく分けて「光造形(レジン)」と「FDM(フィラメント)」の2種類があり、用途によって得意分野がまったく異なります。
FDM:フィラメントを溶かして積み重ねる方式。 大きなパーツや構造体が得意。 材料費が安く、いろいろな素材を試せるのが強みです。
模型のスケールや仕上げたい質感によって、どちらの方式がいいか変わってきます。 1/144スケールのような小さい模型なら光造形、1/12以上の大きめの模型ならFDMが作業しやすいです。

予算も大事ですが、まず「何を作りたいか」から逆算して方式を選ぶと迷いにくいですよ。
模型向け3Dプリンターおすすめランキング4選
| 順位 | 商品名 | 造形方式 | 初心者の使いやすさ | 細かいパーツの再現度 | 印刷の静かさ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ANYCUBIC Photon P1 | 光造形 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 2位 | Bambu Lab A1 mini | FDM | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 3位 | QIDI Q2 | FDM(密閉型) | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 4位 | Creality K1C-2025 | FDM | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
第1位:ANYCUBIC Photon P1 14K 高精度 3Dプリンター 光造形

箱を開けた瞬間、本体のコンパクトさに驚きました。 デスクの端に余裕で置けるサイズ感で、「これで14K解像度なの?」と思ったのが第一印象です。 実際にテスト印刷してみると、0.2mm以下の溝やエッジもくっきり出ていて、レジンプリンターの進化を実感しました。
1/144スケールのロボット模型のパーツを出力したところ、関節部分の小さなディテールまでしっかり再現されていました。 14Kの解像度は伊達じゃないです。 ただし、レジンの取り扱いには注意が必要で、換気やUVライトでの二次硬化など後処理の手間がかかります。 臭いもそこそこあるので、密閉した部屋での作業は正直キツいです。

レジンの後処理が面倒で最初は挫折しかけましたが、慣れると10分もかかりません。 それよりディテールの美しさに感動しますよ。
ANYCUBIC Photon P1 14K 高精度 3Dプリンター 光造形
14K解像度で細部まで美しく造形!模型パーツに最高の1台
第2位:Bambu Lab A1 mini 3Dプリンター

FDM方式の中で「初めての1台」として人気が高いBambu Lab A1 mini。 開封してから初回の印刷開始まで、本当に15分くらいで終わりました。 自動キャリブレーション機能が付いているので、ベッドの水平出しで四苦八苦する心配がありません。
模型パーツの出力では、FDMなので光造形ほどの繊細さは正直期待できません。 でも1/35スケール以上の大きめパーツなら十分きれいに出ます。 フィラメントの自動装填機能があるので、色を変えたいときもワンタッチで交換できるのが便利でした。
ただ、印刷中の動作音はそれなりにあります。 夜中にリビングで回すと家族から文句を言われるレベルです。

FDMプリンターの中では設定の手軽さがダントツです。 3Dプリンター自体が初めてという方には個人的にイチオシですね。
自動キャリブレーションで初心者でも安心のFDMプリンター
第3位:QIDI Q2 3Dプリンター 密閉型FDM

QIDI Q2の最大の特徴は密閉型のチャンバー構造です。 ABSやナイロンなど、温度変化に弱い素材を印刷するときに反りが出にくくなります。 模型の構造パーツをABSで作りたいならかなり有力な候補になります。
実際にABSで出力してみると、反りの少なさは明らかに違いました。 オープン型のプリンターだと端が浮いてしまうことが多いのですが、Q2ではほぼフラットに仕上がります。 エンジニアリングプラスチックを扱えるのは、模型の強度が求められる部分で重宝します。
一方、本体サイズがやや大きく、デスクの上に置くとかなり場所を取ります。 操作画面のUIも少し古い印象で、スライサーソフトの設定に多少の知識が必要です。

正直、初心者向けとは言いづらいですが、ABS素材で模型を作りたい人には候補から外せない1台です。
密閉チャンバーでABSの反りを抑える!素材にこだわる方向け
第4位:Creality K1C-2025 3Dプリンター 600mm/s高速印刷

「とにかく速い」がこのプリンターの売りです。 最大600mm/sの印刷速度は、他のFDMプリンターと比べても圧倒的。 模型パーツを量産したいとき、同じデータを何十個も刷るような場面ではこのスピードが本当に助かります。
えっ、もう終わったの!?ってなるレベルで速いです!!
ただ正直、速度を上げすぎると造形の精度は落ちます。 細い突起や薄い壁は速度を落として印刷したほうがきれいに仕上がります。 速度と精度のバランスを自分で調整する必要があるので、スライサーの設定をいじるのが好きな人向けです。

速度重視で選ぶならこれ一択ですが、精密な模型パーツだけが目的ならPhoton P1のほうが仕上がりはきれいです。 用途で使い分けるのがベストですね。
Creality K1C-2025 3Dプリンター 600mm/s高速印刷
最大600mm/sの爆速印刷!パーツの量産に威力を発揮
模型づくりに3Dプリンターを導入すると何が変わるのか
模型制作に3Dプリンターを取り入れると、まず「作れるもの」の幅が一気に広がります。 今まで市販キットの中から選ぶしかなかったのが、自分でデータを作って好きな形を出力できるようになるわけです。

ぶっちゃけ、最初は3Dモデリングソフトの操作に苦戦します。 でもTinkercadみたいな無料ソフトなら直感的に使えるので、1週間くらいで簡単なパーツは作れるようになりますよ。
既製品のプラモデルを改造するときにも3Dプリンターは活躍します。 「ここにもう少し装甲があったらいいのに」「オリジナルの武装を付けたい」といった要望を、自分でデータを作って出力するだけで叶えられます。 パーツの破損や紛失時にも、データがあればすぐに再出力できるのは地味に助かるポイントです。
買ってすぐに揃えておきたいツールと消耗品
3Dプリンター本体だけでは、実は模型づくりは始められません。 一緒に揃えておきたいアイテムがいくつかあります。

レジンプリンターを使うなら換気だけは本当に気をつけてください。 窓を開けるか小型の排気ファンを付けるだけで全然違います。
印刷のクオリティをもう一段上げるためにやったこと
3Dプリンターを買ったばかりの頃は、印刷物の表面にどうしても積層痕(段差の跡)が残ります。 特にFDM方式では避けられない課題です。
スライサーソフトの設定を見直すだけでも、仕上がりは大きく変わります。 レイヤー高さを0.1mmまで落とすと印刷時間は伸びますが、表面のなめらかさがまるで別物になります。 急いでいるときは0.2mm、見せるパーツは0.1mmと使い分けるのが効率的です。

印刷温度を5度刻みで変えてテストしてみると、同じフィラメントでも仕上がりがかなり変わります。 面倒ですが、一度ベスト温度を見つけるとその後がずっと楽になりますよ。
正直に言うと、3Dプリンターで出力しただけでは「模型」としてはまだ半完成品です。 後処理の腕が上がるほど完成度が上がるので、そこは手作業の模型づくりと同じ感覚です。 むしろ3Dプリンター+手仕上げの組み合わせこそが、今の模型制作の最前線だと感じています。
●筆者:RASUさんガジェットや電子機器を中心に、メーカー担当者や販売店へのリサーチをもとに記事を書いています。 今回は3Dプリンターメーカー2社とホビーショップ3店舗にヒアリングを行い、模型制作に向いた機種の傾向を取材しました。 読む方の購入判断に役立つ情報をお届けできるよう心がけています。

