CPUクーラーを付ける段階になって、ネジをどの順番で、どこまで締めればいいのか手が止まっていませんか。
強く締めればよく冷えそうな気がしますが、締めすぎるとバックプレートが曲がったり、ネジ穴が広がったりします。
CPUクーラーの取り付けネジは、4本を対角の順に少しずつ締めて、止まったところでやめるのが基本です。
取り付けの流れと締め具合の目安、よくある失敗まで順番に紹介します。
CPUクーラーの取り付けネジは対角の順に少しずつ締める
CPUクーラーのネジは、1本を締め切らずに、対角の順で2〜3回に分けて締めます。
たとえば左上を少し締めたら、次は右下、その次は右上、最後に左下です。
これを2周か3周くり返して、4本が同じくらいの深さになるようにします。
1本だけ先に締め切ると、クーラーが斜めに押しつけられます。
CPUとクーラーの間にすき間ができて冷えにくくなるほか、マザーボードにも片寄った力がかかります。
| 締める回 | やること | ネジの状態 |
|---|---|---|
| 1周目 | 4本とも数回転だけ回す | ネジ山がかかったくらい |
| 2周目 | 対角の順にさらに締める | 軽く手ごたえが出る |
| 3周目 | 止まるところまで締める | それ以上回らない |
クーラーの説明書に締める順番の番号が書かれているときは、その番号どおりに締めてください。
CPUクーラーをネジで取り付ける流れは5つ
CPUクーラーのネジ止めは、金具選びからネジ締めまで5つの作業に分けると迷いません。
1. 古いグリスを拭いてソケットに合う金具を選ぶ
クーラーを付け替えるときは、CPUの上に残ったグリスを無水エタノールと布で拭き取ります。
次に、付属の金具からCPUのソケットに合うものを選びます。
Intelなら1700や1851、AMDならAM4やAM5のように、金具やスペーサーに対応ソケットが書かれています。
2. バックプレートをマザーボードの裏から合わせる
バックプレートは、マザーボードの裏から4つの固定穴に合わせて当てます。
向きが決まっている製品が多いので、説明書の図と見比べながら置いてください。
AM5は最初から付いているバックプレートを使う製品が多く、外さずにそのまま使います。
3. スタンドオフかネジを4本仮止めする
表側からスタンドオフやネジを差して、バックプレートと軽くつなぎます。
ここではまだ強く締めません。4本がそろって立っていれば十分です。
4. グリスを米粒くらい置いてクーラーを真上から載せる
CPUの真ん中に、米粒くらいの量のグリスを置きます。
クーラーの底に保護フィルムが貼ってあれば、ここではがします。
クーラーは真上からまっすぐ下ろして、横にずらさないようにします。
5. CPUクーラーのネジを対角の順に締める
上で紹介した対角の順番で、4本のネジを2〜3回に分けて締めます。
付け替えでグリスを買い足すなら、伸ばしやすくて電気を通さないタイプが扱いやすいです。
ARCTICのMX-4は、CPUクーラーの付け替えでよく使われているグリスです。
CPUクーラーの付け替えで使いやすい電気を通さないグリス
CPUクーラーのネジの締め具合は止まったところでやめる
ネジが止まって軽い手ごたえが出たら、そこで締めるのをやめます。
多くのCPUクーラーは、ネジを最後まで締めると決まった強さで押さえる作りになっています。
止まったあとに力を入れて回しても、よく冷えるようにはなりません。
反対に、バックプレートの変形やネジ穴の広がりにつながります。
バネ付きのネジは、バネが縮んで止まるまでが目安です。
締めるときは、ネジ頭に合ったプラスドライバーを使うのがおすすめです。
CPUクーラーのネジはプラスの2番が多く、サイズが合っていないとネジ山がつぶれやすくなります。
ドライバーをネジに押しつけながら、ゆっくり回すとネジ山をつぶしにくいです。
ベッセルのボールグリップドライバーは、握りが太くて押しつけやすい2番のドライバーです。
ベッセル(VESSEL) ボールグリップドライバー +2×100 220
CPUクーラーのネジ締めに使いやすいプラス2番
CPUクーラーの裏のバックプレートがぐらつくのは締める前なら正常
ネジを締める前にバックプレートが少しぐらつくのは、故障ではありません。
バックプレートは、表からクーラーを締めたときに裏から引き寄せられて固定されます。
そのため、仮止めの段階ではマザーボードとの間に少し遊びがあります。
ここで気をつけたいのは、遊びをなくそうとしてワッシャーやスペーサーを足さないことです。
押さえる力が強くなりすぎて、マザーボードやソケットを傷めることがあります。
CPUクーラーのネジで多い失敗はフィルムのはがし忘れと片締め
取り付け後に温度が高いときは、まず保護フィルムのはがし忘れと片締めを疑います。
クーラーの底の保護フィルムをはがし忘れる
クーラーの底には、傷やほこりを防ぐフィルムが貼られていることがあります。
付けたまま締めると熱が伝わらず、CPUの温度がすぐに上がります。
1本ずつ締め切って片締めになる
1本ずつ最後まで締めると、クーラーが傾いたまま固定されます。
CPUの一部しかクーラーに当たらず、温度が下がりにくくなります。
ソケットに合わない金具を使う
付属の金具は、ソケットごとに形や高さが違います。
LGA1851は穴の位置がLGA1700と同じなので、LGA1700用のクーラー本体はそのまま使えることが多いです。
ただ、別売りのコンタクトフレームはLGA1700用を使えないので注意してください。
CPUクーラーの取り付け後は温度を見てネジを締め直すか決める
取り付けが終わったら、パソコンを起動してCPUの温度を確かめます。
何もしていないときで40〜50度くらい、重いゲームなどで負荷をかけても90度に届かなければ、締め具合は問題ないと考えてよいです。
何もしていないのに温度が高いときや、すぐ90度近くまで上がるときは、取り付け直しを考えます。
ネジだけを強く締め直すより、一度外してグリスとフィルムを確かめるほうが早く原因が見つかります。
外したらグリスを拭き取り、新しいグリスを置いてから、対角の順で締め直してください。
CPUクーラーの取り付けネジは、対角に少しずつ、止まったら終わり。この2つを守れば大きな失敗は防げます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)

