赤軸と青軸のどちらにするか決められず、カートに入れたまま止まっていませんか。違いは「押す重さ」「音」「手ごたえ」の3つだけで、数字で見るとはっきり分かれます。ゲームの種類と、キーボードを使う場所さえ決まれば、答えは自然に1つに絞れます。ここでは初めてメカニカルキーボードを買う人に向けて、赤軸と青軸の差を数字で示し、場面ごとにどちらを選ぶかを順に書いていきます。読み終わるころには、自分の1台がどちらか決まっているはずです。
赤軸と青軸の違い早見表
まず結論を表にします。細かい理屈より先に、この表だけ頭に入れてください。
赤軸は軽くて静か、青軸は重くて音が大きい。違いはこの2点でほぼ決まります。
| 項目 | 赤軸 | 青軸 |
|---|---|---|
| 押す重さ | 45cN | 60cN |
| 反応する深さ | 2.0mm | 2.2mm |
| キーの沈む深さ | 4.0mm | 4.0mm |
| 手ごたえ | なし | カチッとある |
| 音 | 小さい | 大きい |
| 耐久回数 | 1億回以上 | 5000万回以上 |
| 向く場面 | 長時間のゲーム、配信、夜 | 打った実感がほしいとき |
耐久回数の差も見落とさないでください。赤軸は部品が単純なぶん、青軸の2倍の回数まで持つと公式に書かれています。毎日使うなら、ここも選ぶ材料になります。
赤軸は軽くて静か。長く打っても指が疲れにくい
赤軸は、キーを押したときに引っかかりが無い「リニア」というタイプの軸です。
45cNという軽さで、途中に引っかかりが無いので、3時間続けてゲームをしても指の疲れが残りにくいです。
手ごたえが無いぶん、押し切らなくても入力される
赤軸は2.0mm沈んだところで入力が確定します。キーが底に当たる4.0mmまで押し込む必要はありません。
慣れてくると、指を半分だけ沈める打ち方になります。この打ち方ができると、連打や移動キーの押し直しが速くなります。
音が小さいので夜や配信に向く
赤軸にはカチッと鳴る部品が入っていません。聞こえるのは、キーが底に当たるコトコトという音だけです。
ボイスチャットや配信をする人は、ここが決め手になります。マイクに入るのは底打ちの音だけなので、相手に迷惑をかけにくいです。家族が寝ている時間にゲームをする人にも赤軸が向いています。
弱点は誤入力。指を置いただけで反応することがある
軽くて手ごたえが無いことは、裏返すと「押したつもりが無いのに入力される」ことでもあります。
キーに指を乗せて考えごとをしていると、文字が並んでいることがあります。使っている人からは「最初の1週間は打ち間違いが増えた」という声が多いです。2週間ほどで指が慣れるので、ここは我慢のしどころです。
青軸はカチッと鳴る。打った実感がほしい人向け
青軸は「クリッキー」というタイプの軸です。キーの中に音を出す部品が入っていて、押すたびにカチッと鳴ります。
指にも耳にも「入力した」という合図が返ってくるので、打ち間違いに気づきやすいのが青軸の良さです。
音はマイクに乗る大きさ。ボイスチャットでは相手に届く
青軸の音は、赤軸よりはっきり大きいです。静かな部屋なら、ドア越しでもカチカチという音が聞こえます。
ボイスチャットをすると、相手側にもこの音が届きます。友だちと遊ぶだけなら気にならないことが多いですが、配信では視聴者からうるさいと言われることがあります。
押す力が45cNから60cNに増えると、疲れ方が変わる
青軸は60cNで、赤軸より3割ほど重いです。1回の差はわずかですが、1時間で数千回押すと指の付け根に疲れが残ります。
文字を打つ量が多い人は、青軸の手ごたえがリズムになって打ちやすいと感じます。逆に、移動キーを押しっぱなしにするゲームでは、重さがそのまま負担になります。
集合住宅と夜間は青軸を避けたほうがいい
アパートやマンションで夜にゲームをする人は、青軸を避けましょう。壁が薄いと、隣の部屋に音が伝わります。
自分の部屋が1階の角部屋で、昼間にしか使わない、という人なら青軸で困ることはありません。買う前に「いつ、どこで使うか」を先に決めてください。
ゲームの種類で決める。FPSは赤軸、文字入力が多いなら青軸
使う場所で決まらなかった人は、遊ぶゲームの種類で決めましょう。
反応の速さを競うゲームは赤軸、文字やコマンドを正確に打つゲームは青軸が向いています。
FPSや音ゲーは赤軸が向いている
FPSでは、WASDキーを押しっぱなしにしながら、しゃがみやリロードのキーを何度も押します。軽くて引っかかりの無い赤軸のほうが、押し直しが速くて指が疲れません。
音ゲーも同じです。1曲で数百回叩くので、45cNと60cNの差がそのまま結果に出ます。
MMOやチャットが多いゲームは青軸か茶軸
MMOやチャットの多いゲームでは、文字を打つ時間が長くなります。青軸の手ごたえがあると、打ち間違いにその場で気づけます。
仕事の文書作成にも同じキーボードを使う人は、青軸のほうが向いています。ただし、職場や家族と同じ部屋で使うなら、音の問題のほうが大きいです。
迷ったら茶軸。赤と青の中間で外れにくい
どちらとも決められない人には、茶軸という3つ目の答えがあります。茶軸は「タクタイル」というタイプで、押すと軽い手ごたえがありますが、青軸で鳴るカチッという音は出ません。
重さは赤軸と青軸の中間です。ゲームも文字入力もするし、音は抑えたい、という人は茶軸を選んでおけば大きく外れません。
- 音を出せない環境、FPS中心、長時間プレイなら赤軸
- 音を出せる環境、文字入力が多い、手ごたえがほしいなら青軸
- どちらも当てはまる、決められないなら茶軸
「赤軸」の名前はメーカーで中身が違う
ここは他の記事にあまり書かれていない、見落としやすいところです。「赤軸」という色の名前は、CHERRY社の呼び方が広まったものです。
他のメーカーは色の名前が違ったり、同じ赤でも重さが違ったりするので、色ではなく「リニア」「クリッキー」「タクタイル」の表記で見てください。
色が同じでも重さが違うことがある
安いゲーミングキーボードに入っている軸は、CHERRY社製ではなく互換品のことが多いです。互換品の赤軸は45cNのものもあれば、50cN前後のものもあります。
商品ページの仕様に「押下圧」や「作動点」が書いてあれば、そこを見ましょう。書いていないときは、レビューで「軽い」「重い」の声を探すと見当がつきます。
Razerは黄軸と緑軸、LogicoolはGXという名前
Razerのキーボードでは、赤軸に当たるリニアが黄軸、青軸に当たるクリッキーが緑軸と呼ばれています。LogicoolはGXスイッチという名前で、GX Redがリニア、GX Blueがクリッキー、GX Brownがタクタイルです。
名前が違っても、リニアなら赤軸と同じ性格、クリッキーなら青軸と同じ性格です。この3つの言葉さえ覚えれば、どのメーカーでも迷いません。
買う前に必ずやっておくこと
ここまで読んで決めたつもりでも、実際に押すと印象が変わることがあります。
店頭で赤軸と青軸を続けて押すこと、それができないならホットスワップ対応の製品を選ぶこと。この2つで買い直しを防げます。
家電量販店の展示機で赤と青を続けて10秒ずつ押す
大きめの家電量販店には、軸の違う展示機が並んでいます。赤軸を10秒、青軸を10秒、続けて押してみてください。重さの差と音の差が、記事を読むより早く分かります。
ゲームで使うWASDキーとスペースキーを中心に押すと、実際の使い方に近い感触がつかめます。
ホットスワップ対応なら後から軸だけ替えられる
ホットスワップとは、はんだ付けなしで軸を抜き差しできる仕組みのことです。この仕組みがある製品なら、赤軸で買って合わなければ、軸だけ青軸に替えられます。
キーボードごと買い直すより安く済むので、初めての1台では対応している製品を選んでおくと後がラクです。商品ページに「ホットスワップ」と書いてあるかを見てください。
青軸の音を小さくしたいときは打ち方を変える
青軸を選んだあとで音が気になったら、キーを底まで叩かない打ち方に変えましょう。カチッと鳴った時点で指を止めると、底打ちの音が消えて、かなり静かになります。
机に厚手のマットを敷くと、机に響く音も減ります。それでも足りないときは、無理に使い続けず、赤軸か茶軸に替えるのが早いです。
音を出せるなら青軸、出せないなら赤軸で決まり
赤軸と青軸のどちらにするかは、性能の優劣ではなく、使う場所と遊ぶゲームで決まります。
音を出せる部屋で、打った手ごたえがほしいなら青軸。夜や配信、FPS中心なら赤軸。どちらも当てはまるなら茶軸です。
数字で言えば、赤軸は45cNで2.0mm、青軸は60cNで2.2mm。この差が、疲れ方と音の大きさの差になっています。
決めたら、店頭で10秒だけ押して確かめてから買いましょう。それだけで、届いてから「思っていたのと違う」と感じることはほとんど無くなります。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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