VSUGアカデミースペシャル 「ASP.NET AJAX 1.0 登場」
~ ASP.NET 2.0によるAJAXアプリケーション構築手法 ~
日時: 2007年1月19日(金) 19:00~20:30(18:30受付)
場所:マイクロソフト株式会社式会社 新宿オフィス 5Fセミナールーム
定員: 50名
参加料: 無料
■概要
Web アプリケーション開発の世界では AJAX の注目は日々高まってきています。
AJAX アプリケーションは開発手法に多くの障害があり、効率の良い 開発手法が求められています。
ASP.NET AJAX (旧 Atlas )は ASP.NET の Web アプリケーション開発生産性を AJAX スタイルアプリケーション開発にまで持ち込みました。
この登場により、ASP.NET ベースのアプリケーションにどの様な進化をもたらすのか解説します。
■プログラム
| 19:00~19:05 |
ご挨拶 マイクロソフト株式会社 デベロッパービジネス本部 業務執行役員 本部長 市橋 暢哉氏
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| 19:05~20:15 |
ASP.NET AJAX 1.0 登場 ~ASP.NET 2.0によるAJAXアプリケーション構築手法 マイクロソフト株式会社 デベロッパー製品部 シニアプロダクトマネージャ 鈴木 祐巳氏
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| 20:15~20:30 |
質疑応答
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■セッションレポート──────────────────────────────────
井上 章さん:
今回は、VSUGアカデミースペシャル「ASP.NET AJAX 1.0 登場」と題して、Webアプリケーション開発において今一番注目されていると言っても過言ではないAjax技術を使った、ASP.NETベースのアプリケーション開発手法について、簡単なデモを交えて解説していただきました。
今年初めてのVSUGイベントで、内容がAjaxということもあってか、会場は100名以上の参加者で埋め尽くされ、大盛況でした。
さて、Webアプリケーションが普及するにつれ、Windowsアプリケーションなどに比べて使いにくくなったと言われることが増えてきていましたが、Ajaxの登場でそんな不満が一気に吹き飛ばされ、Ajaxを使ったWebアプリケーションによる生産性向上やユーザに与える印象の良さなどからサイトの利用者の増加につながるなど、Ajax Webアプリケーションの進化は、多くの人々が快く感じていることでしょう。
その反面、Ajaxの開発環境が十分に整っていないため、Ajax Webアプリケーションの構築はまだまだ敷居が高いと言った問題点が挙げられています。セッション講師のマイクロソフト鈴木氏が「使って天国、作って地獄」と大変印象的で的を得た言葉を使い表現しておられたのが印象的でした。
AjaxはJavaScriptやDHTML、またXMLHTTPRequestを使った非同期通信など、ほとんどが既存の技術を組み合わせて構成され全てが新しい技術という訳ではありませんが、それらを組み合わせたプログラミングモデルにおけるデザインパターンや開発パターン、さらにはツールの欠如が問題とされ、現在急速にそれらの整備が進められています。マイクロソフトにおいてもASP.NETとIISのアプリケーションモデルに完全統合し、ASP.NETのコントロールやサービスを簡単に利用可能なAjaxのプラットフォームとして、「ASP.NET AJAX」の開発が進められているそうです。
その「ASP.NET AJAX」を使った開発シナリオとして、セッションでは「サーバー中心 AJAX Web開発」と「クライアント中心 AJAX Web開発」があげられていました。
「サーバー中心 AJAX Web開発」は、ASP.NET Webアプリケーションの拡張を簡単にするということを目的とされ、UIとロジック処理はサーバサイドで実行されて、ASP.NETページとコントロールでHTMLをレンダリングするというものです。また、UpdatePanelコントロールを使って更新部分を定義するなど、1行もJavaScriptを記述することなくAjax Web開発が出来るというメリットが紹介されていました。
この「サーバー中心 AJAX Web開発」を実現するための「ASP.NET AJAX 1.0」の構成要素として「ASP.NET 2.0 AJAX Extensions」があり、ASP.NET 2.0へ統合されたAJAXコントロールを提供するとのことです。
一方「クライアント中心 AJAX Web開発」は、最新のWebアプリケーションスタイルの実現ということを目的とされ、クライアントサイドでUIを、サーバサイドでロジックを実行するというものです。JavaScriptやDHTMLを最大限に活用でき、Webアプリケーションとして最新の優れたUIを提供できるというメリットが紹介されました。
この「クライアント中心 AJAX Web開発」を実現するための「ASP.NET AJAX 1.0」の構成要素として「ASP.NET 2.0 AJAX Library」があり、これはブラウザやWebサーバ非依存のJavaScriptライブラリで、マイクロソフトが提供する開発環境以外においても使用が許されているとのことです。
セッションでは実際にASP.NET 2.0 AJAX Extensionsを使ったデモも行われました。UpdatePanelコントロールを使いLabelを更新する簡単なAJAX Webアプリケーションと、Webページ全体がポストバックされる通常のWebアプリケーションとの動作を比較しながらのデモで、ASP.NET 2.0 AJAX ExtensionsによるWebアプリケーションの開発の容易さを十分に感じることができました。確かに、UpdatePanelコントロールを使用することで1行もJavaScriptを書かずに部分更新を行うWebアプリケーションが作成できるのは大変魅力的に思いましたが、ただ、UpdatePanelコントロールに追加出来ない互換性のないコントロールも一部あるとのことで若干残念なところです。今後に期待と言ったところでしょうか。
さて、この「ASP.NET AJAX 1.0」提供時期ですが、ダウンロードによる無償提供が近日中に開始されるとのことです。現時点では詳しいスケジュールは未定とのことですが、期待して待ちたいと思います。将来的にはVisual Studio Orcas および .NET Framework 3.5 で ASP.NET の一部として実装され提供されるとのことで、Orcas ではJavaScriptのインテリセンスやデバッグ機能の強化も予定されているそうで大変期待が持てます。
また、マイクロソフトでは2月1日より「.NET 開発者の道 ~Web 開発編~」と題して、AJAXを始めとしたWeb開発のための支援プログラムをMSDN Onlineやセミナーなどで無償提供していくとのことでした。これにあわせ、プレセミナーとして1月31日にLive Meetingによるオンラインセミナーで「.NET Framework 2.0 - ASP.NET AJAX」が紹介されるそうです。こちらも要チェックです。
最後に、夕方の比較的遅い時間帯のセミナーでしたが、大変多くの方々が参加して熱心に受講しているのをみて、あらためてAJAXの注目度の高さを感じると共に、今後のWebアプリケーションやその開発環境の進化への期待が膨らみ、とても楽しみに思えました。
杉山さん:
VSUG 設立1周年を記念して行われた今回のVSUG アカデミーは
「ASP.NET AJAX 1.0 登場」~ASP.NET 2.0 による AJAX アプリケーション構築手法~
ということで、特別にマイクロソフトの鈴木祐巳様を講師に迎えてのセミナーとなりました。
いまなぜ AJAX が必要とされているのか、AJAX
アプリケーションを作成するためには何が必要で今何が問題になっているのか、Microsoft
がこの問題に対してどのような答えを出したのかをわかりやすく解説されていました。
説明の中で特に心に残ったのは ASP.NET AJAX Extension は名前のごとく ASP.NET のコントロールを AJAX
で拡張するためのフレームワークなんだな ということです。
AJAX 開発がなぜ「使って天国作って地獄」と言われているかを考えた結果 ASP.NET 開発者が最も幸せになれる道が ASP.NET
AJAX なんだろうなぁと感じました。
デモに関しても UpdatePanel を使った部分更新から、Timer や UpdateProgress といった Toolkit
の説明と動作、AJAX 対応のカスタムコントロールの作成、Webサービスの呼び出しや作成 と
とても盛りだくさんで本当にお得感たっぷりでした。
ただ、カスタムコントロールの作成は Javascript の IDE サポートがもう少し欲しいし、UpdatePanel
と既存コントロールとの相性問題などが残り ASP.NET AJAX が本当に広く普及するのは ASP.NET 3.5 と orcas
のリリースが待たれるのかも知れません。
とはいえ、1.0 が正式リリースされ Microsoft の正式サポートが始まったのは確かです。ぜひ ASP.NET AJAX
を使って「使って天国作っても天国」なアプリケーションを作っていきましょう。